Story Driveの
理論
人はなぜ、ある仕事には燃え、ある仕事には燃えないのか。 Story Driveは、その問いに答えるためのモデルです。
Story Drive理論は、心理学・神話学・脚本理論・組織論・ポップカルチャーなど、 様々な領域を横断しながら構築された、「人と組織を動かす物語」の理論です。
ユングの元型論、ジョーゼフ・キャンベルの神話論、岡田斗司夫氏の4タイプ論、 ハリウッド脚本理論、そして15年以上の事業・組織・エンタメ現場での実践を背景に、 独自に体系化されています。
人を動かすのは、条件ではなく物語だ。
人は、給与や待遇だけで動いているわけではありません。 人間には「どんな物語を生きているか」という次元があり、 その物語と一致する環境では本気になれますが、ズレると条件が整っていても消耗します。
Story Driveとは、人や組織がどんな物語に駆動されるかを示すモデルです。 4つの根の物語(勝利・自由・信念・愛)と、それぞれの陽・陰モードから、8つのタイプが生まれます。
この概念は、事業設計・組織設計・採用・リーダーシップのあらゆる場面で応用できます。 個人は自分の物語を知ることで選択の軸を持ち、リーダーは組織の物語を知ることで人を巻き込む言葉を得ます。
すべての物語は、4つの原型から生まれる。
神話・物語・歴史を通じて繰り返されるテーマは、大きく4つに分類できます。 人は、このいずれかの物語に強く共鳴し、自分の人生や仕事の意味をそこに見出そうとします。
勝利の物語
勝ちたい。優位を証明したい。自分の力で状況を動かしたい。
自由の物語
縛られずに生きたい。世界を知りたい。自分のペースを守りたい。
信念の物語
理想を貫きたい。自分の美学を形にしたい。これは違うと言いたい。
愛の物語
人とつながりたい。感情を分かち合いたい。誰かを受け止めたい。
同じ物語を、異なるエネルギーで生きる。
4つの物語は、それぞれ「陽」と「陰」の2つのモードを持ちます。 同じ「勝利の物語」でも、「勝ちたい(陽)」と「負けたくない(陰)」では、動機のエネルギーが異なります。
拡張・実現・獲得・前進のエネルギーで物語を生きます。 「手に入れたい」「なりたい」「作りたい」という前向きな欲求が原動力です。
欠乏・抵抗・回復・防衛のエネルギーで物語を生きます。 「失いたくない」「変えなければ」「守りたい」という切迫した力が原動力です。
「陰」はネガティブではありません。欠乏や抵抗のエネルギーは、強力な行動の原動力になります。 陽と陰のどちらが強く出るかは、その人の気質・経験・置かれた状況によって変わります。
4物語 × 陽陰 = 8タイプ。
4つの物語と、陽・陰のモードの組み合わせから、8つのStory Driveタイプが生まれます。 それぞれが異なる原動力・燃え方・ズレのパターンを持ちます。
Story Driveは、個人にも組織にもある。
- 自分の物語を知る何に燃え、何がつまらないのかの根拠が見える。
- 選択の軸を持つ転職・事業・キャリアの判断に、論理以外の基準が加わる。
- ズレを言語化する「なぜここにいるのか」を、感情ではなく構造として理解できる。
- 組織の物語を設計するVision・Mission・Valueに、本気になれる物語の核を埋め込む。
- ズレを構造で理解する「なぜあの人はついてこないのか」をタイプの違いとして把握できる。
- 巻き込む言葉を選ぶ異なるStory Driveを持つ人を動かすための言語が見える。
組織にもStory Driveがあります。 ある会社は「勝利の物語」を掲げ、業界No.1やIPOを目指します。 ある会社は「自由の物語」を掲げ、新しい市場や働き方を切り拓きます。 ある会社は「信念の物語」を掲げ、社会の前提や業界の常識を変えようとします。 ある会社は「愛の物語」を掲げ、仲間・顧客・社会の痛みに寄り添います。
異なる物語を持つ人は、「当たり前」が違う。
「あれだけ説明したのに、なぜ伝わらないのか」 「この方向が正しいのに、なぜ動かないのか」—— 多くの場合、これはコミュニケーション不足や能力の問題ではありません。 Story Driveのタイプが違うと、「何が大切か」の感覚が根本から異なります。
リーダーは「もっと高みへ」と語り、メンバーは「チームが壊れていく」と感じる。どちらも本気だが、見ている景色が違う。
リーダーは「この使命のために戦おう」と語り、メンバーは「なぜそこまで犠牲にしなければならないのか」と距離を置く。
リーダーが「新しい可能性を探ろう」と言うとき、メンバーは「結局どこを目指しているのか」と不安になる。
Story Driveの違いを知ることは、「相手が間違っている」ではなく 「相手は別の物語を生きている」と理解することです。 その視点が、巻き込む言葉の選び方を変えます。
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